つぶやきしぶちん
今年最後の「つぶやき」です。
2009年12月30日 | つぶやきしぶちん
皆様、良いお年を!
2009年
「その1」
例年の事ですが今年は特に早く過ぎ去ってしまった1年でありました。
相変わらずの不況ではあるもののKIはなんとか凌いだという1年でした。
とは言いつつも流石に昨年度よりは売り上げが少し落ちましたが
決算内容はお陰様でまずまずという内容でありました。
ここ数年あった傾向なのですが、入庫しますよ!と告知するや
車両が入庫する前にコンタクトがあり、在庫情報や車両の詳細を
UPする前に完売になってしまうケースが極端に特に今年は多かった印象です。
これは意図したものでは無く、我が社の扱う車の程度や
仕上げのコンセプトなどがこのHPを展開するにあたりお客様に
ある程度浸透してきたからと考えてます。
特に、弊社で以前販売した車両が戻る際は以前の状態や
手入れの加減など個体の状態を把握出来ているのが要因でしょうが
早めに決まってしまうケースが多かったように思います。
また、手をかける匙加減等も(KI的な)なんとなく判ってきて
頂いている様な気がします。
旧車は1台1台当然コンディションが違い、何処をどの程度手を
かけるか、お金をどの位までならかけていいか?
余計な仕事をせずに優先順位を決め、予算がとれるなら
どうせなら~箇所を施していまうとか。
以前ならある程度の在庫にて展開出来ていたのですが
今は仕上げ中(いや仕上げ放置状態か^^;)の車両在庫なども
多く在庫販売店としては、少々見てくれは悪いのですが
次から次とHOLDになってしまった経緯なのです。
それはある意味、とても僕にとっては手応えを感じた1年ではありました。
しかし、逆の面では、ある程度の球数で選んでもらえるような
展開が出来ない、それは多くの方に紹介出来ない店という
あまり好ましくない傾向になってしまったのも事実であります。
少なからず常連さんが増え、過去に車をお売りし信頼関係が
出来ている顧客さんに新たな1台を買ってもらうのは店としても
非常に楽なと申しますか安心であり嬉しいことです。
その方の趣味志向、使用頻度や使用目的、保管状況なども
すでに理解出来ておりますし、お客さん側も作業を信頼し任せて頂ける。
これは売り側にとっては幸せな話であって、KIの商品を理解し
作業を遠方ではありますが安心して見守ってもらえます。
在庫台数を増やし、1台でも多く広くオーナーさんを募る店を展開したいのは
山々なのですが、1台あたりの単価も高くなったのもありますが
手頃な価格帯で販売出来る趣味車がなかなか仕入れできないという
状況であります。
ここ数年その状態は変わらずで、年々減ってい行く傾向に
なってきています。50~100万円くらいの売価が付けれる
イタ・フラ旧車となるとある意味80年代も含めた面白そうな
車となりますが、ベースが程度のいい個体が減ったのもありますし
売価から引き算をしてかけれる金額の少なさから商売として
なかなか手を出せない車種になってしまった。
また、これは90年代の車にも言える事ですが部品の入手が
困難になって来ている事もあるわけです。
90年代より更に30年古い車の方が、部品も一定水準で
手に入り、仕上げやすいとも言えます。
なのでKIは基本的に60~70年代の扱いが基本で今後も
進めて行くという事になります。
もちろん、80、90年代の「これは!」と思うコンディションの
車があれば扱うでしょうが割合は減っていく一方とも言えます。
ですので、在庫台数はなかなか増やすことは難しいかもしれません。
人気のある60~70年代のモデルはポンポンと安くていいベースの
個体は少ないわけです。普通であれば仕入れで相当苦労します、
しかし今年は以前弊社で販売した車の里帰りなどもあり
そのあたりは少し助かった面です。
60~70年代の数多くのメーカー、車種が存在するわけですが
ここのところ傾向は兎に角人気集中している数少ない車種
ばかりの問い合わせが多いです。
まさに人気集中型と言えます。
ポルシェであればナロー、ルノーであれば、アルピーヌA110
8ゴルディーニ、イタ車ではアバルト各車~など
ある意味、この車達は昔から人気はありましたが
ナローを除けば、極端に台数が少ない車であり、その中で
程度のいい車とならばなかなか今や手に入りにくい車種になります。
ナローはとても多くの生産台数でありましたが、いわゆる
皆さんが欲しがる、オリジナル無改造、低走行、極上ナローと
なると、あまり市場にも出ない車になってしまった傾向です。
人気があるから価格も高くなる
これは世界的にも同じ状況のようです。
世界的な不況と言われますがこのあたりの人気車は左程
相場が落ちていないと言えます。
趣味車の中でも高価格帯でもありますが、趣味車の「上がり」的な
車達ですね。KIも積極的にこの需要に対応ずべく
日々、いい車はないか?情報を収集していますが苦戦しているのが現状です。
ボロ、またはおかしな改造をされた車は扱いたくないです。
こことここを直せばいい車になる!という取り柄を持っている
個体をソコソコ仕上げて蘇らせて行こうと思います。
海外サイトにも数台このあたりの車種の売り物は見かけますが
なかなか値段とコンディションのバランスがいい車はありません。
海外からのオファーも数多く頂きましたが、これいいなぁ~と
思うのはやはり高価で、これを持って来て直して、、、となると
どう考えても売れない価格設定になってしまう車ばかりでした。
多少円高にはなりましたが1ユーロが100円程度にならねば
ヨーロッパからの仕入れは難しいかもしれません。
というのはこのあたりの人気車種は海外でも割安感など無いからなのです。
来年も在庫主義を貫き、1台でも多く紹介し、仕上げ少しでも
多くの方にその車たちが紹介出来るように頑張ってまいります。
次は「あなた」の番です。
少々お待ち下さいませ。
「その2」
「店が青いですね!」最近言われますが(笑
確かにルノー・アルピーヌ系の扱いが増えています。
これは意図しております。
僕の大好きなメーカー、車種であります。理由はそれだけは無く
皆さんご存知の通り弊社のMメカの専門分野の車種です。
ここ最近感じるのはやはり餅は餅屋と申しますか、細かい所
まで知り尽くし痒い所に手が届くかどうかは知識、経験が
モノを言います。
自らゴルディーニを所有するMメカです。
言われれば、なんであろうと作業はしますが、やはりゴルディーニ・110
を触っている時はイキイキしております(笑)
もちろん、ナローもアルファもランチアもいい出会いがあれば
積極的に扱いって行こうとは思っていますが、その傾向は
来年も強まると思います。
「青系」の部品や部品取り車なども少しづつですがストックしております。
軽度、重度ありますが車を仕上げてゆくと、ほんの小さな部品ですが
アレが無い、コレが無いという場面は非常に多いです。
そんな時、その部品が手元にあるかどうか?また他の部品で
流用出来る部品の知識や改善する術を知っているかどうか?が
とても重要となります。
そこはある意味、経験値でもあります。
日々行っている作業はその経験値の積み重ね勉強であります。
どんどん情報量がもたらされ、次の仕事に反映されます。
紙や情報の中での知識では無く、実際に分解し元通り、元通り以上に
組み上げるにはかなりの苦労、時間を要しますがその作業がノウハウが
財産にもなっていると確信しています。
得意分野を突き詰めてゆく。
これがまさにこの業界で生き残っていく可能性なのだと
最近考えてます。
しかしながら僕はイタ車も80年代のラテン車もナロー(914や
356も含め)大好きなので、もちろん機会があればどんどん
今後も扱ってゆきますので、そのあたりのファンの方も
どうぞご安心下さいね!
「その3」
今年前半は正直売り上げが伸びず厳しい状況でありました。
にも関わらず、設備投資をし、小さいスペースですが店内を
見直しました。
大掃除をし効率よく仕事が出来るように片付けました。
それに要した時間は相当なものですが、不思議な物で
僕も含めスタッフにとってもいいリフレッシュと申しますかリセット
出来た時間となりました。
ある意味、今までが酷すぎたのかもしれません。
「あの部品、何処に仕舞ったっけ?」
「あの工具が見つかりません」
そんな事が無いようになりましたし、相変わらず足の踏み場は
ありませんが一つの流れと申しますか、仕事の段取りや
進行具合、仕事の手分けなどよりスムーズになったと言えます。
今年はようやく念願の土地に出会えました。
旧車を仕上げるには、なんせ部品捜索、部品待ち、また組むまでの
各パーツ達の気が遠くなるくらいの下準備が必要です。
なので分解してからの置いておく場所はどうしても必要になります。
そう言った面からも通常の整備工場よりも広いスペースを必要と
する非常に割に合わない業種と言えます。
今は第二展示場はレストア途中の車やお客様の預かり車両
などにとって代わり有効に使えておりません。
レストア希望の申し出が時々あるのですがお受けできない
状況でもあります。
その為にも少し広い店舗をと思いながらも数年経過しておりました。
現在の店舗、第二展示場、それから7台分の駐車場を現在
借りています。札幌の安めの家賃とは家、もうこの店舗に来てから
5年以上経過しております。
そのトータルの賃料は「あぁ勿体無いねぇ~」なのです。
とてもいい雰囲気の土地に出会えましたのでそこに理想の
店作りを~と思っております。
それが来年実現出来ればいいのですがねぇ~
頑張ります^^
「最後に」
今年は周りの方で亡くなられ辛い別れが多い1年でした。
改めて生きている生命はいつか寿命が訪れるんだという
運命を知らされました。
生きている間に、残された時間で何が出来て何が残せるのだろう。
そんな事を50歳目前の僕は考えるようにここ数年なってきています。
今日はストーブのタイマーをセットし忘れ寒い店で「つぶやき」を今、一人書いています。
いつもの作業の音も皆の声も聞こえない音楽だけが流れる
静かな店です。
この状況になり僕は初めて今年1年が終わったなぁ~と
ホット一息出来る時間です。
今年も大きな怪我や事故も無く過ごせる事が出来ました。
1年間、お客様ならびに協力業者様、スタッフ達そしてKIを応援
して下さる皆様、HPを見て頂いているマニアック^^な皆様
本当にお世話になりました。
来年もHP更新は皆さんの期待?裏切らないようにどんどん
UPして行きますので引き続き楽しんで頂ければ幸いです。
相変わらず文章、写真ですがお許し下さい<(_ _)>
この一年のおつきあいに深く感謝すると共に
来年の皆様のさらなるご発展をお祈りします。
本年はどうもありがとうございました!
しぶちん