いろいろ書きます
続・青森から来た人
2006年10月14日 | いろいろ書きます
Kさんは学校の先生だ。本来は技術の先生だそうだがここ数年は知的障害の子供達のクラスを受け持ってるそうです。 寡黙で真面目な感じ。しかし瞳の奥はキラリと光っている。
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メールのやり取りでアルファを買うことが決まった。
以前に購入したカトルに乗って青森から来ると言う。
数年、乗り倒したカトルはそろそろ手を入れなければいけない
時期がきているようだ。
丁度いいので、こちらにカトルを預け、アルファで帰る予定だ。
予定通り彼はやってきた。
船の便の都合なのか、丁度、走りたかったのか不明だが
函館港に降り立ち札幌まで自走で店までやってきた。
函館~札幌間は結構距離がある。
途中、車の中で仮眠を取り、ドライブを楽しみながらやってきたようだ。
いやはや走る人である。
アルファのレクチャーやカトルの仕上げの方向性などの
話の後、まだ時間があるとの事でお話をしていた。
彼は、競技自転車をしている。
札幌に来るときは必ず、レースの時に来ている。
先日、アルファを見にきた時もそうだった。
「先日のレースの結果はどうだったのですか?」
「練習をしていなかったので、総合で10位でした。」
「でも凄いですね!」
「そんなことは・・一応、私の階級(?)では1位でした」
「やっぱ凄いねw自転車が好きなんだね」
そんな話をしてました。
海外にも良く行くそうです。
一度、自転車を飛行機でフランスまで持ち込み(!)
フランスを自転車で横断した話を聞いた。
レンタカーでパリからノルマンディまで行き
そこから自転車で、もちろん一人でフランスを横断したそうだ。
スペインのサンセバスチャンに着いたのは1週間後のことらしい。
ノルマンディーと言えば映画「男と女」の舞台だ。
大好きな映画なので、何度も見た。特にドゥーフィルという浜辺のシーンは好きです。
老人を「ジャコメッティの彫刻のよう」という会話が洒落ている。
寂しいが力強いあの海。灰色の空。
彼もあの海を見たのだろうか。
「走っている間、景色は良かったんじゃないですか?」
「田園風景ばかりで少し飽きましたねw」と。
旅の途中、、どうにかなるかと思い、ある街に入ったがキャンプ場や宿も無く
その時は教会の敷地でこっそり寝たそうだ。
流石にその時は怖かったとw
また、アイルランドのアラン島も自転車で尋ねたそうである。
きっかけはケルト民族の生活に興味があったそうです。
貧しく厳しい生活に。
「アランの男」という映画がある。
土の無い土地に石を砕き、海から海藻を取ってきては畑を作る。
私も、何かドキュメントもテレビで見たことがある。
ケルト音楽、パブでは「ギネス」がキモだ。
しかし、なんたる冒険家だろう。
私は自転車にも乗らないし、そんな一人旅が出来るような根性も
無ければ、勇気も無い。
なので、こんな冒険をサラット出来る人が羨ましい。
話を聞きながら、なんだか自分がそこを走っているような錯覚に落ちる。
素敵な話だった。
イタリアにも良く行かれるそうだ。
その為に、イタリア語やフランス語も勉強されてるそうです。
しかしいつも一人。
独身の彼は、彼女はいないのだろうかw
以前、紹介した「メラクの男」も、そうだだが、女性の匂いすらしない
Kさんも全く同じものを感じる。
なんでこんなにカッコイイ彼らを女子は放っておくのだろうかw
アホでカッコばかりつけてる中身の無い男がモテて
本物の男は独りでいる。
不思議だ。
まぁ彼らは一人がいいのだろう。
一人でアームレスリングに燃える男。
一人で自転車でレースをし、世界を走る男。
彼等のベースは地に付いた仕事を一生懸命、真面目にこなしていることだ。
だからこそ、好きな事をとことん楽しめる。
「女」・・そんなもん面倒臭いですよ!
聞いてはいないが、聞けばこう答えるだろう。
こんな男もいるという話だ。